効果的なコラーゲンの摂り方–いつ飲むかのタイミング、必要な量など

コラーゲンを摂取しているものの、十分な効果が得られないという方いらっしゃいませんか?そんな方はもしかしたらコラーゲンの摂り方が非効率なのかもしれません。今回は、コラーゲンの効果を十分に発揮するために、効果的な摂り方について紹介します。

コラーゲンはいつ飲むべきか

成長ホルモンの最も分泌される時間にピークを持ってくる

コラーゲンを摂取するタイミングは、成長ホルモンが最も分泌される時間に、血中コラーゲン濃度をピークにできるタイミングが最も適しています。次のグラフを見てください。

グラフ:17時から翌5時までの成長ホルモン分泌パターンの例(文献[1]より引用)

このグラフは、成長ホルモンの分泌パターンを示したグラフです。肌の合成は成長ホルモンにより促進されますので、成長ホルモンがもっともよく分泌される時間帯に、肌の合成のピークがあると言えます。グラフを見てみると、成長ホルモンの分泌は深夜2時にピークに達しています。そのためこの時間に、血液中にコラーゲンを合成するための材料を十分に用意しておく必要があるのです。

コラーゲンのピークは摂取後30分から1時間

では、コラーゲンを摂取した後、十分に吸収され血液中に現れてくるまでにはどの程度の時間が必要なのでしょうか。これについては次のグラフを見てください。

グラフ:コラーゲン摂取後における遊離Hypとペプチド態Hypの血液濃度(文献[2]より引用)

このグラフは、コラーゲン摂取後の遊離Hyp(上)とペプチド態Hyp(下)の血清濃度を示しています。被験者別に表されています。Hypというのはアミノ酸であるヒドロキシプロリンの略称です。コラーゲンに特異的に含まれているアミノ酸で、コラーゲン吸収の指標ともなっています。コラーゲンの合成においてもこのアミノ酸が必要となるため、肌の合成がもっとも行われる時間には、このアミノ酸が血液中に多く存在する必要があるのです。

グラフを見てみると、被験者によって個人差はありますが、おおむね摂取後30分から1時間後にピークを迎えています。つまり、肌の合成がもっともよく行われる時間の30分から1時間前に摂取すると良いことがわかります。

寝る直前に飲むのがよさそう

まとめると、肌合成のピークは深夜2時、コラーゲンのピークは摂取後30分から1時間ということになります。なので、これらから考えると深夜1時から1時30分の間に摂取するのが良いということになります。しかし、これはあまり現実的ではありませんよね。夜の12時に寝る人の場合はこの時間に摂取することはできません。なので、もっとも現実的かつ効果的な案としては、できるだけ寝る直前にコラーゲンを摂るのがよさそう、ということになります。

コラーゲンの摂取量

最低限1日5グラム以上は必要

次に、コラーゲンの摂取量についてご紹介します。コラーゲンを摂取して十分な効果を得るためには、1日に最低5グラム以上摂取すると良いでしょう。次の表を見てください。

表:30歳以上の被験者におけるコラーゲン摂取後の角質水分量(文献[3]より改変引用)

  摂取前 摂取4週間後 変化量 プラセボ群との違い
2.5g/日 235.3 309.8 74.4 NS
5.0g/日 259.4 353.9 94.5
5.0g/日 239.7 338.6 98.9

この研究は日本人女性を対象にした研究で、コラーゲンを摂取した後の角質水分量を比較しています。この研究では、コラーゲンを摂取しないプラセボ群と、1日に摂取するコラーゲンの量をそれぞれ2.5グラム、5グラム、10グラムと変化させた合計4つのグループにおいて、摂取4週間後の角質水分量を比較しています。その結果が上の表です。

コラーゲンを摂取したグループでは、どのグループも角質水分量が増加していました。この中では最も少ない2.5グラムしか摂取していないグループでも、平均して74.4も水分量が増加しています。しかし、プラセボ群と比較した場合、統計学的に有意な違いが見られませんでした。つまり、水分量の増加はあったものの、プラセボ群との間に明確な違いは見られなかったということです。

それに対して1日に5グラム以上を摂取したグループでは、プラセボ群との間に統計学的に有意な差が見られました。明確な違いが見られたということを示しています。さらに、その増加量は1日に5グラムを摂取した場合よりも10グラム摂取した場合の方が多かったのです(5.0g/日:94.5、10g/日:98.9)。

以上より、1日摂取するコラーゲンの量は最低でも5グラム、10グラム摂取するとさらなる効果が期待できるということになります。もちろん、1日に2.5グラムしか摂取しなかった場合でも効果がないというわけではありません。ただ、その効果が弱い可能性があるということです。また、10グラム以上摂取した場合の効果も不明ですが、恐らくは効果が増加するのではないかと考えられます。

コラーゲンの効果を増す飲み合わせ

ビタミンC

コラーゲンを生合成するためには、ビタミンCが必要となります。コラーゲンを構成しているアミノ酸には、さきほども紹介したヒドロキシプロリンや、リシンなどがあります。これらのアミノ酸は、もともとこのアミノ酸としてコラーゲン合成に使われるのではなく、プロリンやリシンといったヒドロキシル化(水酸化)される前のアミノ酸としてコラーゲンに取り込まれます。そして、取り込まれた後に酵素の働きによってヒドロキシプロリンやヒドロキシリシンとなるのです。

このヒドロキシル化の際に働く酵素としては、プロリルヒドロキシラーゼやリシルヒドロキシラーゼがあります。そして、これらの酵素を活性化し、機能を発現させるためにビタミンCが必要となるのです。そのため、しっかりとしたコラーゲンを合成するためには、ビタミンCが必要となります。コラーゲンと同時に摂取することで、肌合成を促進するなどの効果が期待できると考えられます。

エネルギー・たんぱく質

少し意外に思われるかもしれませんが、エネルギーやたんぱく質を十分な量摂取することが、コラーゲンの効果を十分に発揮させるために必要となります。

エネルギーを十分な量摂取しないと、せっかく摂取したコラーゲンがエネルギー源として使われてしまいます。エネルギーを十分に摂取している状態だと、摂取したコラーゲンは皮膚の材料として効率的に使われます。この状態のことを栄養学の専門用語で「たんぱく質の節約効果」といいます。エネルギーを十分に摂取することで、コラーゲンのたんぱく質としての役割を十分に果たすことができるということです。しかし、十分な量のエネルギーを摂取していないと、1グラム4キロカロリーのエネルギー源として使われてしまうのです。そうなるとせっかく摂取したコラーゲンが十分な効果を発揮できません。なので、コラーゲンの効果を十分に発揮するためには、十分な量のエネルギーを摂取することが必要なのです。

また、たんぱく質もしっかりと摂取するようにしましょう。エネルギーをしっかりと摂取したとしても、たんぱく質の摂取量が不足しているとせっかく摂取したコラーゲンが使われてしまいます。たんぱく質は皮膚だけでなく、骨や筋肉、また体内で働く酵素やホルモンなどの材料になっています。そちらのほうに回されてしまうのです。なので、コラーゲンを効率的に肌の成分として利用するためにも、たんぱく質をしっかりと摂取するようにしましょう。

まとめ

今回はコラーゲンの摂り方について、時間軸や量、飲み合わせの観点から解説しました。せっかく摂取するコラーゲンですから、その効果をいかんなく発揮したいものです。コラーゲンの効果を十分に得たいという方は、ぜひお試しください。

参考文献

[1] Kraemer, WILLIAM J., Bradley C. Nindl, and SCOTT E. Gordon. "Resistance exercise: acute and chronic changes in growth hormone concentrations." The Endocrine System in Sports and Exercise (2005): 110-121.

[2] Iwai, Koji, et al. "Identification of food-derived collagen peptides in human blood after oral ingestion of gelatin hydrolysates." Journal of agricultural and food chemistry 53.16 (2005): 6531-6536.

[3] Ohara, Hiroki, et al. "Improvement in the moisture content of the stratum corneum following 4 weeks of collagen hydrolysate ingestion." Nippon Shokuhin Kagaku Kogaku Kaishi= Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology 56.3 (2009): 137-145.