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コラーゲンに副作用はあるか?サプリメントの安全性は?過剰摂取は?

コラーゲンを摂取することで、美容を促進する効果が期待できます。しかし、心配なのはその副作用ですよね。美容のためにコラーゲンを摂取しても、それによって副作用が生じてしまっては本末転倒です。今回は、コラーゲンと副作用との関係についてまとめました。

コラーゲンと副作用との関係

コラーゲンを摂取することによる有益な効果はすでに知られているところだと思います。その効果としては、肌の水分量を増やしたり、弾力を向上させたりといった美容に関するもの報告されています。しかし、人間にとって有益な効果があるのであれは、何らかの副作用があるのではないかと考えるのが人の心理でしょう。医薬品でもそうですが、適正量であれば有益でも、それよりも多くを摂取しすぎた場合などでは毒となる場合もあります。ですので、コラーゲンにしても場合によっては副作用が生じてしまう可能性もあると考えられるのです。

今回はそんなコラーゲンの副作用について詳しく紹介していきます。

まずはコラーゲンを摂取する際に、副作用を引き起こしそうな要因を3つに分けて整理・解説しました。その3つとは、コラーゲンの摂取形態(サプリ・ドリンク・粉末など)、原料(牛・豚・魚)、飲み合わせ(ヒアルロン酸・プラセンタ)です。これらがコラーゲンを摂取した場合に、副作用を引き起こす要因となりうるのか、またその場合はどんなことに気をつけなければならないのかを解説していきます。

その次に、コラーゲンを摂取した際に副作用が生じる場合、それによって引き起こされる症状について整理・解説しました。コラーゲンを摂取することで起こるかもしれない症状や、これらについて詳しく解説していきます。

コラーゲンの副作用に関係するかもしれない要因

摂取形態(サプリ・ドリンク・粉末など)

文献をレビューした結果、コラーゲンの摂取形態によって副作用が生じるとの証拠は発見できませんでした。すなわちコラーゲンを、サプリから摂ってもドリンクから摂っても、また粉末の状態で摂取しても、その形態が原因となって、副作用が生じることはなさそうだということです。個人の好みによってこれらの摂取形態の中から自分にあったものを選択することをおすすめします。

原料(牛・豚・魚)

コラーゲンの原料によっては、もしかしたら副作用が生じるかもしれません。これは、食物アレルギーによって引き起こされるものです。牛に対するアレルギーを持っている場合、牛を原料として作られたコラーゲンにもアレルギー反応を示す可能性があります。同様に、豚アレルギーの人は、豚を原料として作られたコラーゲンを摂取してアレルギー症状を引き起こす可能性があります。

ただし、ここで付け加えておきますが、あくまでも副作用が生じる可能性がゼロではないというだけで、その可能性は高くはありません。なぜなら、コラーゲンとして摂取する場合は、たんぱく質として摂取するのではなく、もっと細かいペプチドにまで分解された状態で摂取するためです。なんらかの物質が食物アレルギーの原因となってしまうのは、多くの場合、それがたんぱく質の形をしている場合です。ですので、たんぱく質よりも細かい状態となっているペプチドは、胃などでさらに細かく分解されるため、摂取してもアレルギー症状を引き起こしにくくなっています。ですので、コラーゲンを摂取してもアレルギーを引き起こす可能性は高くないのです。

しかし、やはりアレルギーを持っているという方は、それに該当するコラーゲンは摂取しない方が良いでしょう。コラーゲンの原料には多くありますので、わざわざ1つの原料のコラーゲンに固執する必要もありません。合わないのであれば、別のコラーゲンを選択すれば良いのです。

最後に1つだけ、コラーゲンの原料が原因となって生じる可能性のある副作用を紹介します。その原因となるコラーゲンは魚由来のコラーゲンで、マリンコラーゲンとも呼ばれているものです。このコラーゲンは、他のコラーゲンよりも独特の風味が強く残っていることが知られています。そのため、人によっては口の中に不快な味が残ってしまうこともあるようです。これを解消するためには、フルーツジュースなどと一緒に摂取することが勧められています[1]。もしこういった副作用を感じるという方がいれば、試してみてはいかがでしょうか。

飲み合わせ(ヒアルロン酸・プラセンタ)

ここからは、コラーゲンの飲み合わせが要因となって副作用が生じるかどうかを見ていきます。市販されているコラーゲンの中には、コラーゲンの他にも美容成分が添加されている場合があり、コラーゲンとの相互作用というよりも、それらの成分が副作用を単体で引き起こす原因になる可能性があるのです。

添加されている美容成分としては、ヒアルロン酸やプラセンタが主なものになります。ヒアルロン酸には皮膚の水分量を増やす働きがあり[2]、プラセンタには紫外線によるメラニンの生成やシワの形成を予防する働きがあります[3]。こういった効果を得ることを目的として、これらの成分がコラーゲンのサプリメントなどに添加されている場合があります。

結論から申し上げますと、これらの成分を適切な量にて摂取するのであれば安全だと考えられますが、それ以上の量を摂取した場合には危険が生じる可能性があります。ヒアルロン酸に関しては、注射などによって体内に取り入れた場合には副作用が生じる可能性がありますが[4]、経口摂取の場合はおそらく安全であろうと考えられます。またプラセンタに関しても、摂取量を守る場合にはおそらく問題はありません。ただし、それを超えて摂取した場合には、プラセンタエキスによる炎症が生じる可能性があります[5]ので、適切な量を守ることが大切になります。

コラーゲンによってどんな副作用が生じるのか

これを読まれている方は、コラーゲンを摂取することで次のような症状が発生することを特に危惧されているでしょう。すなわち、むくみ吹き出物、また便秘下痢といった症状は特に起こってほしくないはずです。美容のためにコラーゲンを摂取しているのに、これらの症状が出てしまっては本末転倒ですよね。

ですが、安心していただいて構いません。論文をレビューした結果、コラーゲンを摂取することで、これらの症状が現れたとの確かな証拠はありませんでした。コラーゲンは普段の生活での喫食経験も豊富な成分のため、摂取によって症状が現れる危険性は少なそうです。ただし、適正量よりも多い量、つまり過剰量を摂取した場合では、その影響はよくわかっていません。ですので、コラーゲンを摂取する場合に、その量が過剰にならないようには気をつけてください。

ところで、妊婦さんがコラーゲンを摂取する場合、その影響は不明です。これは適正量であっても同様です。摂取する量が多くても少なくても、副作用が生じる可能性を捨てきることができません。ですので、妊婦さんはコラーゲン摂取による副作用を避けるためにも、使用を避けた方が良いでしょう。同様に、子どもについても、副作用に関する信頼できるデータがありませんので、使用を控えるようにしてください。

まとめ

今回はコラーゲンの摂取と副作用との関係について整理・解説しました。

副作用の原因となりうる要因として、摂取形態・原料・飲み合わせについて紹介しました。摂取形態については、副作用の要因とはならないと考えられます。また原料については、食物アレルギーがある方はその原料によって生成されたコラーゲンは避けた方が良いでしょう。また魚由来のコラーゲン(マリンコラーゲン)には独特の風味があるため、それが苦手だという方はオレンジジュースと一緒に摂取するなど工夫をしてみてはいかがでしょうか。また飲み合わせについては、ヒアルロン酸やプラセンタなどの添加物について、それが過剰でない限りは副作用が生じる可能性はないと考えられます。

そして、副作用として現れる可能性のある症状については、コラーゲンの適正量を摂取している場合は、むくみや吹き出物を始めとする症状が現れる可能性はないと考えられます。しかし、それ以上を摂取した場合は不明な点が多いため、適正量は守るようにしましょう。加えて、妊婦さんや子どもがコラーゲンを摂取した場合の副作用については不明な点が多いため、使用を避けるようにしましょう。

以上、コラーゲンを摂取することによる、副作用についてまとめました。この記事がコラーゲンの副作用について心配されている方の、その心配を取り除く手助けとなれば幸いです。

参考文献

[1] Helen Nnama. “Side Effects of Taking Collagen Supplements”..

[2] 寺下隆夫, 他. " 鶏冠由来低分子ヒアルロン酸の化学組成とヒト肌への臨床試験による保湿効果." 近畿大学農学部紀要= Memoirs of the Faculty of Agriculture of Kinki University 44 (2011): 1-8

[3] Hong, Ki-Bae, et al. "Effects of porcine placenta extract ingestion on ultraviolet b-induced skin damage in hairless mice." Korean Journal for Food Science of Animal Resources 35.3 (2015): 413.

[4] Meiyo Clinic. “Hyaluronic Acid (Injection Route)”.

[5] 石本裕士, 矢寺和博, 笹原陽介. "症例 プラセンタによる薬剤性好酸球性肺炎の 1 例." 日本呼吸器学会誌= Annals of the Japanese Respiratory Society 4.6 (2015): 464-467.