コラーゲンの型の種類と違い:1型と2型

コラーゲンは、その種類によって役割や存在する部位が異なります。今回は、そんなコラーゲンの種類のうち、主なものである1型コラーゲンと2型コラーゲンについて、それぞれの違いなどについて詳しく紹介していきます。

コラーゲンには種類がある

一口にコラーゲンといっても、実際には様々な種類があります。全身に存在するコラーゲンのすべてを、たった1つの種類のコラーゲンでまかなっているわけではないのです。人間の体に存在するたんぱく質の実に30%程度をコラーゲンが占めており、一箇所だけでなく様々な部位に存在しています。そのために1種類のコラーゲンだけではそれぞれの部位で果たす役割のすべてをカバーできず、それゆえに多くの種類のコラーゲンが必要となるのです。

たとえば、骨に存在しているコラーゲンと関節軟骨に含まれているコラーゲンは異なる種類のものですし、皮膚を構成しているコラーゲンとその皮膚の足場となるコラーゲンも別の種類のものです。どちらの場合でも、一見すると同じ種類のコラーゲンだと考えがちですが、実際には異なる種類のコラーゲンが存在しているのです。それぞれの種類のコラーゲンは、それぞれが果たす役割に応じた部位に存在しています。

コラーゲンの種類には、現在わかっているもので28種類あります。しかし、人間の体には存在していないか、存在していたとしても極小な種類のものがあるため、それらを除くと一般的なコラーゲンは主には5種類となります。これには1型から5型まであります。それらのうち、人間の体に特に多く存在しているのは1型と2型のコラーゲンです。

以下では、それら1型と2型のコラーゲンについて、それぞれで機能などにどのような違いがあるのか、また体のどの部位にどの種類のコラーゲンが使われているのかについて説明していきます。

コラーゲン1型とは[1]

初めに1型コラーゲンから解説していきます。数あるコラーゲンの種類の中でも、最も多く人間の体に存在しているコラーゲンが、この1型コラーゲンです。

主に皮膚や骨に存在し、弾力性を生み出している

1型コラーゲンは、主に人間の皮膚や骨に存在しています。これらの部位において、その他の組織をつなげる役割を担ったり、弾力性を生み出したりしています。

皮膚に弾力性があるのはわかるにしても、骨に弾力性があると言われると首をかしげる方もあるいはいらっしゃるかもしれません。たしかに、骨は非常に硬いため、皮膚の弾力性のそれと比べると全く別のものに感じられるでしょう。しかし、骨に弾力性がないと、少しの衝撃でヒビが入ったり、折れたりしてしまいます。つまり、骨に弾力性があるおかけで少しくらいの衝撃に耐えることができるのです。私たちが円滑に日常生活を送れているのも、骨に弾力があるからこそなのです。

皮膚においては、主に真皮に1型コラーゲンが含まれています。皮膚には表皮・真皮・皮下組織と主に3つの層があり、その真ん中の真皮の部分である真皮に1型コラーゲンは多く含まれています。まとまって束となったコラーゲンが、表皮を下から支える役割を担っています。下からしっかりと支えることで、ぷにぷにとした弾力性が皮膚にもたらされるのです。コラーゲンは、この真皮から水分を除いた約90%を占めており、非常に重要な働きをしています。

ちなみに、皮膚の表面や真皮を構成しているコラーゲンは1型コラーゲンですが、それらを下から支えている成分は主に4型コラーゲンから構成されています。一見すると同じようにみえるコラーゲンでも、実は種類が異なっているのですね。

1型コラーゲンが作られないと病気の原因にもなる

1型コラーゲンは2種類のペプチド鎖から成ります。α1鎖とα2鎖です。ペプチド鎖とはアミノ酸が複数結合したもので、コラーゲンを構成するペプチド鎖の場合は1000個程度のアミノ酸が結合しています。1型コラーゲンは、1本のα2鎖に、2本のα1鎖が巻き付くような構造(三重らせん構造)をしています。

この2種類のペプチド鎖を作り出すためには、それぞれCOL1A1とCOL1A2といった遺伝子が必要となります。この遺伝子に含まれる情報をもとに、ペプチド鎖を合成していくのです。

しかし、この遺伝子に異常があると正常なコラーゲンを合成できなくなるので、病気の原因になります。1型コラーゲンは骨の形成に欠かすことのできないものですので、そこに異常をきたしてしまうのです。それによって生じる病気を「骨形成不全症」といいます[2]。骨形成不全症とは、全身の骨が弱くなってしまい、骨折しやくなってしまうという難病です。この病気の実に90%以上が、1型コラーゲンを形成する遺伝子の異常によって発症するとされています。

1型コラーゲンが正常に作られないと、このような難病を発症してしまうということは、それだけ1型コラーゲンが人間の体にとって重要な働きをしているということの裏返しでもあります。1型コラーゲンの重要性を認識しておきましょう。

コラーゲン2型とは[3]

次に紹介するのは2型コラーゲンです。2型コラーゲンは、1型コラーゲンの次に数の多いコラーゲンです。

軟骨や硝子体を構成している

2型コラーゲンは、主に軟骨や硝子体を構成しています。軟骨においては、軟骨中のたんぱく質の50%、それに加えて軟骨に存在するコラーゲンの80%以上を2型コラーゲンが占めています。

軟骨は、関節において骨と骨とのクッションとしての役割を果たします。関節とは、膝や肘などの骨と骨とのつなぎ目の部分のことをいい、この部分があるおかけで私たちは自由に動くことができています。関節は骨と骨とのつなぎ目ですので、ここに何らかの物質がないと、骨と骨とがぶつかり合って痛んだりしてしまいますよね。それを回避するための物質が軟骨です。骨の先にくっついており、関節を動かした際の衝撃を和らげてくれます。そして、その関節を構成しているのが2型コラーゲンです。2型コラーゲンが私たちの生活に欠かすことができないものだということがわかりますね。

また、硝子体にも2型コラーゲンが存在しています。硝子体は目のほとんどを占めている物質で、水晶体の後ろ側にあります。まぶたの上から目を触ってみると、ぷにぷにとした感触があるかと思いますが、その感触を作っているのが硝子体です。ゼリー状で、ほとんどが水から構成されていますが、2型コラーゲンも微量ながら含まれています。目の形を保つ働きなどを担っています。

不足することで関節疾患を引き起こすことも

2型コラーゲンが不足することで、関節疾患の原因にもなります。

先ほど、2型コラーゲンを主成分として軟骨が構成されていると説明しました。軟骨があるおかげで痛むこともなく、関節を自由に動かすことができるのでしたよね。ですので、2型コラーゲンが不足し、軟骨が減ってしまうことで痛みが出てしまい、日常生活が困難になってしまいます。

関節疾患、たとえば関節リウマチという病気では、関節に炎症が起こることで軟骨が破壊されてしまい、日常生活に大変な不便を生じます。膝関節にこの病気が生じた場合では、歩くたびに傷んでしまい、歩行が困難になることがあります。

このように2型コラーゲンが減少することで生じる悪影響は怖いものです。普段は意識しないことですが、2型コラーゲンが減ってしまうことで、このような悪影響が生じてしまうのです。人間の体における2型コラーゲンの役割の重要性をおわかりいただけたかと思います。

まとめ

今回はコラーゲンの型について、その種類と違いについて紹介しました。28種類が確認されているコラーゲンの種類の中でも、一般的なのは1~5型までのコラーゲンで、その中でも特に多く存在しているのが1型コラーゲンと2型コラーゲンです。1型コラーゲンは主に皮膚や骨に、2型コラーゲンは主に軟骨や硝子体に存在しており、役割もそれぞれ異なっています。参考にしてください。