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低分子コラーゲンと高分子コラーゲンの特徴と効果の違いについて

今回は低分子コラーゲンについて、その特徴や、サプリメントとして服用した場合と化粧品として皮膚に塗った場合との効果について、高分子コラーゲンと比較しながら紹介していきます。よく聞くけど低分子コラーゲンって実際どんなものなの?と疑問に思っている方はぜひご覧ください。

低分子コラーゲンとは?

ここでは低分子コラーゲンとは何かということを説明していきます。高分子コラーゲンとくらべて構造がどう違うのか、吸収率に違いはあるのかなどを取り上げます。

分子量が小さい

低分子コラーゲンは高分子コラーゲンよりも分子量が小さくなっています。分子量というのは、その物質を構成する単位である分子の大きさを指しており、元の状態からほとんど分解されていない高分子コラーゲンは分子量が大きく、何らかの処理により分解されて細かくなった低分子コラーゲンでは分子量が小さくなっています。

一般にゼラチンなどの動物性コラーゲンで分子量が大きく、植物性のコラーゲンで小さくなっています。またサプリメントや化粧品などに使用されているコラーゲンでは効果を発揮しやすくするために加熱したり、薬品を使用したりして分子量を小さくしています。

吸収率が良い

低分子コラーゲンは高分子コラーゲンよりも吸収率が良いのが特徴です。コラーゲンは、ほとんど分解されていないそのままの形、つまり高分子コラーゲンよりも、何らかの処理により細かく分解された低分子コラーゲンの方が吸収が良くなります。

コラーゲンなどのたんぱく質は、消化管でアミノ酸や、アミノ酸が2つ繋がったジペプチド、3つ繋がったトリペプチドにまで分解された後に吸収されます 1)。ですので、最初からある程度まで分解されている低分子コラーゲンの方が吸収においては有利ということになります。

その証拠として、人を対象に低分子コラーゲンと高分子コラーゲンとの吸収率を比較した研究をご紹介します。この研究では、低分子コラーゲンの方が高分子コラーゲンよりも吸収が良かったことを報告しています 2)。低分子コラーゲンであるコラーゲントリペプチドをほぼ100%の濃度で含んだものと、コラーゲントリペプチドを50%程度含んだもの、高分子コラーゲンの3つにおいて、それらを摂取した後の血中におけるコラーゲンの分解産物の量を比較しました。その結果、コラーゲントリペプチドを多く含んでいるほど摂取後のコラーゲン由来のアミノ酸やペプチドが多いことがわかりました。これは低分子コラーゲンを多く含んでいるほど吸収が良かったことを意味しています。逆に高分子コラーゲンはほとんど消化・吸収されておらず、体内にほとんど残っていませんでした。

ペプチドとは別物なのか?

ペプチドとはアミノ酸が複数繋がった状態のもののことを指します。アミノ酸が2つ結合したものはジペプチド、3つ結合したものはトリペプチドと呼びます。そして、明確な定義はありませんが、30-50個程度アミノ酸が結合したものがオリゴペプチド、それ以上結合したものをポリペプチドといいます。コラーゲンは、このポリペプチドが3重のらせんを描くように集まって構成されています。

ペプチドというと、たんぱく質が分解されたものなので、低分子コラーゲンに該当するのではないかと思われるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。たとえば、ゼラチンは、コラーゲンを熱により分解することで一本のペプチドとして存在していますが、アミノ酸の数は1000個程度あり、消化・吸収の観点ではとても低分子だとは言えません。トリペプチド、つまりアミノ酸が3つしか結合していない程度の分子量だと低分子だと言えます。ですので、ペプチド=低分子コラーゲンというわけではありませんが、低分子コラーゲンであるならば少なくともペプチドではあります。

低分子コラーゲンの効果は?

ここまで低分子コラーゲンの特徴を高分子コラーゲンと対比してご紹介してきました。ここからは、低分子コラーゲンをサプリメントやドリンクとして経口摂取する場合と、化粧として皮膚に直接使用した場合との効果をご紹介していきます。

経口摂取した場合

ここでは低分子コラーゲンを経口摂取した場合の効果をご紹介します。これについては、ロンドンのミネルヴァ・リサーチ・ラボに所属している研究者らが報告しています 3)。45-64歳の白人を対象に、プラシーボを使用した二重盲検法という信頼のおける方法により、低分子コラーゲンを含んだサプリメントの有効性が確認されました。その結果、サプリメントを服用したグループではシワが薄くなり、肌の弾力と水分量が向上したことが確認されました。低分子コラーゲンを摂取することで、肌の状態を改善することができたのです。

また、低分子コラーゲンであるコラーゲントリペプチドの、光による肌の老化を防ぐ効果を確かめた研究が、ラットを対象として行われています 4)。ラットにコラーゲントリペプチドを含んだサプリメントを服用させ、長期間に渡って紫外線を浴びせます。そして、サプリメントを服用せずに紫外線を浴び続けたラットと皮膚の状態を比較したところ、サプリメントを服用したラットの方がシワができにくく、水分量が多いという結果が得られました。人間を対象としてこのような実験を行うことは倫理上許されないため、人間における結果は明らかではありませんが、まったく逆に作用するとは考えにくいため、人間においてもある一定の効果は期待できると考えて良いでしょう。

皮膚に塗った場合

低分子コラーゲンを経口摂取した場合、ある一定の効果が得られることがわかりました。それに対して、皮膚に塗った場合はどうでしょうか。

皮膚科医や化粧品の専門家の間でよく使われているガイドラインの1つに「500ダルトン・ルール」というものがあります。ダルトンという言葉には馴染みがないかもしれませんが、これは分子量の単位を表しており、長さの単位であるメートルや、重さの単位であるグラムと同じ働きをしています。このガイドラインの意味するところは、皮膚を通過して何らかの影響を及ぼすためには、その物質の分子量が500ダルトンより小さくなくてはならないということです。これよりも大きくては、その物質は皮膚の膜を通過することが出来ません。

このガイドラインを世に認知させた論文 5)では、この500ダルトン・ルールが成立するのは次の3つの理由によるとされています;
1. ほとんど全ての接触生アレルゲンの分子量は500ダルトンより低い。
2. 皮膚の治療に用いられている外用薬の分子量も500ダルトンより低い。
3. 皮膚から吸収されて効果を発揮する薬の分子量も500ダルトンより低い。

では、この500ダルトン・ルールがコラーゲンで適用できるか検証してみましょう。一般的な高分子コラーゲンの分子量はおよそ15000から50000ダルトンだと言われています。この場合、500ダルトン・ルールの基準を大きく上回るため、十分な効果は期待できません。また、低分子コラーゲンの分子量にしても、化粧品に使用されているものは2000ダルトンほどの分子量を持っているそうです 。そのため、低分子コラーゲンにしても、皮膚に塗った場合は皮膚の膜を通過することが出来ないため、十分な効果は得られなさそうです。

まとめ

いかがでしたか?今回は高分子コラーゲンと比較しながら、低分子コラーゲンの特徴やそれを実際に使用した場合の効果などを検証しました。この記事を読んで、低分子コラーゲンについての疑問が解消されたならば幸いに思います。

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